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大島 武; 小野田 忍; 岩本 直也; 牧野 高紘; 新井 学*; 田中 保宣*
Physics and Technology of Silicon Carbide Devices, p.379 - 402, 2012/10
炭化ケイ素(SiC)半導体ダイオード及びトランジスタの放射線照射効果に関する研究について述べる。具体的には、SiC金属-酸化膜-半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の線照射について、しきい値電圧及びSubthreshold領域の電流-電圧特性の変化から、デバイス特性を劣化させる要因である酸化膜の固定電荷と界面準位に関する情報を得る。また、SiCトランジスタ(MOSFET, 金属-半導体(MES)FET, 静電誘導トランジスタ(SIT))の線照射効果を従来のシリコン(Si)トランジスタと比較することでSiCデバイスの高い耐放射線性を示す。加えて、SiCダイオードへのイオン照射により発生する誘起電荷を単一イオン入射イオンビーム誘起過渡電流(TIBIC)測定の結果より明らかにし、重イオン入射の場合に見られるイオン誘起電荷の再結合といったキャリアダイナミクスについて言及する。
河裾 厚男; Weidener, M.*; Redmann, F.*; Frank, T.*; Sperr, P.*; Kgel, G.*; 吉川 正人; 伊藤 久義; Krause-Rehberg, R.*; Triftshuser, W.*; et al.
Silicon Carbide, p.563 - 584, 2004/00
本報告では、耐放射線性半導体として有望視されている炭化ケイ素(SiC)中の原子空孔型欠陥を陽電子消滅法によって研究した結果について詳述する。立方晶SiCでは主として孤立したシリコン原子空孔が陽電子捕獲サイトとして作用することが見いだされた。六方晶SiC中ではシリコン空孔以外にも炭素空孔が検出される。炭素空孔は比較的低温の熱処理で移動消滅するが、シリコン空孔は1500C程度まで安定に存在することが見いだされた。六方晶SiC中のシリコン空孔のアニール温度は、立方晶SiC中のそれに比べて高いことがわかった。立方晶SiCを用いて、シリコン原子のはじき出しエネルギーが決定され、炭素原子のそれよりも大きな値となることが明らかになった。陽電子消滅で検出される原子空孔型欠陥と深準位過渡応答測定から知られる電子準位との相関を調べ、負電子相関を持つ電子準位がシリコン原子空孔を伴う、複合欠陥であることを突き止めた。
伊藤 久義; 青木 康; 大島 武; 吉川 正人; 梨山 勇; 奥村 元*; 吉田 貞史*
Silicon Carbide and Related Materials 1995 (Institute of Physics Conf. Series,No. 142), 0, p.549 - 552, 1996/00
化学気相成長法によりSi上にエピタキシャル成長させて作製した立方晶シリコンカーバイド(3C-SiC)単結晶に、室温から1200Cの温度領域で窒素(N)、アルミニウム(Al)をイオン注入し、注入後3C-SiC中に残存する欠陥を電子スピン共鳴(ESR)、光励起発光(PL)、シート抵抗測定法を用いて調べた。この結果、800C以上の高温注入により、残留する常磁性欠陥(g~2.0030)が極めて低減できることが解った。また、高濃度Al注入(注入量≧10/cm)の場合は、Al凝集に関係すると推測される新たな常磁性欠陥(g~2.0035)が形成されることを見い出した。さらに、Nを高温注入後1660Cまでのアニールを行った結果、シート抵抗が低下し、注入N不純物が電気的に活性化することが示された。また、アニールによる常磁性欠陥(g~2.0030)の低減が観測され、この欠陥は電子捕獲中心として働くことが示唆された。その他本論文では、発光中心として働く残留欠陥等も論述する。
大島 武; 吉川 正人; 伊藤 久義; 高橋 徹夫*; 奥村 元*; 吉田 貞史*; 梨山 勇
Silicon Carbide and Related Materials 1995 (Institute of Physics Conf. Series,No. 142), 0, p.801 - 804, 1996/00
シリコン基板上にCVDにより成長させた3C-SiC(立方晶シリコンカーバイド)を用いてディプレッション型のMOSFET(金属-酸化膜-半導体 電解効果トランジスタ)を作製した。作製したMOSFETを用いてガンマ線によって生成される界面準位に関する研究を行った。照射量の増加により界面準位が増加し、840kGyで~210cm発生すること及び、100kGyまでは照射量に対し2/3で増加するが、それ以上では1/3になることが分かった。また840kGy照射後も試料はトランジスタ動作を示し、SiCの優れた耐放射線性が確認された。また界面準位について詳しい考察を行うために、照射された試料の等時アニールを行った。その結果、界面準位は3つの異なる成分より成り立っていること及びその活性化エネルギーは0.35eV、0.1eVであることが分かった。0.35eVについては酸化膜中の水の拡散エネルギーと同程度であり、界面準位が酸化膜中の水により発生している可能性が示唆された。
吉川 正人; 伊藤 久義; 大島 武; 梨山 勇; 奥村 元*; 吉田 貞史*
Silicon Carbide and Related Materials 1995 (Institute of Physics Conf. Series,No. 142), p.741 - 744, 1996/00
6H-SiC MOS構造の照射効果を高周波C-V法を用いて調べた。COガンマ線照射により、C-V特性が負方向にシフトすることから、6H-SiC MOS構造界面近傍に正の固定電荷が蓄積することがわかった。またこの固定電荷の蓄積は、照射中に印加されるゲートバイアスの極性に影響され、正バイアスでは固定電荷が顕著に蓄積するが負バイアスではまったく蓄積しないことがわかった。これらの結果は、Si MOS構造や3C-SiC MOS構造の照射効果と類似している。これらのことから、6H-SiC MOS構造においても、照射によって発生した正の電荷(正孔又は水素イオン)が酸化膜中を泳動し、界面近傍の固定電荷のプリカーサと反応して固定電荷が発生しているとするメカニズムが考えられた。
伊藤 久義; 吉川 正人; 梨山 勇*; 三沢 俊司*; 奥村 元*; 吉田 貞史*
Amorphous and Crystalline Silicon Carbide III and Other Group IV-IV Materials, p.143 - 148, 1992/00
化学気相成長(Chemical Vapor Deposition; CVD)法によりSi上にエピタキシャル成長させて作製した立方晶シリコンカーバイド(3C-SiC)に対する1MeV電子線照射効果を、ファン・デア・ポー(van der pauw)法を用いたキャリア濃度、移動度測定により調べた。この結果、3C-SiCの室温におけるキャリア濃度n、移動度は、照射量110e/cmから310e/cmの範囲で照射量増加と共に減少することが解った。これより、キャリア濃度及び移動度に対する損傷係数として各々-n/=3.810cm、/=3.210Vsなる値が得られた。これらの値はSiに対する損傷係数と比較し小さいことから、3C-SiCはSiと比べ高い耐放射線性を有することが示唆された。
吉川 正人; 森田 洋右; 伊藤 久義; 梨山 勇*; 三沢 俊二*; 奥村 元*; 吉田 貞史*
Amorphous and Crystalline Silicon Carbide IV, p.393 - 398, 1992/00
3C-SiC MOS構造の照射効果を高周波C-V特性を用いて研究した。その結果、3C-SiC/SiO界面に界面準位が発生し酸化膜中に固定電荷が蓄積した。これらの量は照射中にMOS構造のゲートに印加されるバイアス極性に依存し、無バイアス及び正バイアスでは、吸収線量の2/3乗に比例して増加した。また負バイアスではまったく増加が認められなかった。この関係はSi-MOS構造の実験結果とよく一致するが、その発生量及び蓄積量はSi-MOS構造のそれよりもはるかに少なかった。